地域とともに歩む施設づくり… こッからCOLOR 社会福祉法人こぶしの会

こぶし通信 58号 2023年12月発行

2023/12/26 こぶし通信

きょうされん全国大会参加とその後の旅から

社会福祉法人こぶしの会 理事長 坂下伸一

新型コロナ感染拡大以降、宿泊を伴う旅に出る機会がめっきり減ってしまった。ただ、昨年からきょうされん全国大会が、オンラインではなくリアルで開かれるようになったので、大会参加とその前後に開催地近辺を旅することにしている。

全国大会から学ぶ

8月末にきょうされん全国大会が埼玉であった。今年の大会は、昨年9月に、国連障害者権利委員会から出された日本政府に対する総括所見(勧告)について、そのものを知ると共に、日本の障害者施策にどう生かしていくかということが中心の話題になっていた。少し難しい話だったが、現在の日本障害者施策の状況や課題がよく分かるものだった。
 個人的には、「地域づくり・人づくり」という分科会に参加した。人材確保や育成ということが案内にあったので興味をもち参加した。各地の報告を聞くと、どのような地域でも、こぶしの会と同じように、人材確保や育成について苦労している。人口減少だから仕方がないではなく、何が問題なのか考えなければならないと思った。これまでにも言われていることだが、日本政府の中には「子どもの教育は専門的な力が必要だが、障害者や高齢者福祉は、誰でもできる簡単なしごと」という考え方が根強くある。従って、福祉で働く人たちの賃金が低く抑えられている。教育と障害者福祉の両方に関ってきた私にとっては、どちらも同じように大切なしごとであり、専門性がいるものだと考えている。人材不足や育成の課題もこうした視点から見な
ければならない。
 なお、大会そのものとは直接関係ないのだが、仲間たちと夜の交流会は、私にとって、とても楽しく、仲間たちから学ぶ機会にもなっている。

ダークツーリズム~足尾銅山へ~

さて、みなさん「ダークツーリズム」という言葉を知っていますか。『ダークツーリズム』(幻冬舎新書 井出明著)によると「戦争や災害をはじめとする人類の悲しみの記憶をめぐる旅」という意味だそうだ。私自身、それほどマニアックでもないので、旅行する時は、誰でもが訪れるような、いわゆる有名観光地に行くのだが、あまりにも芸がないので、1、2か所、普通の旅行客があまり行かないようなところに行くことにしている。そういう時には「ダークツーリズム」の場所に行くことも少なくない。

今大会後の旅は、日光へ一度行ってみたいと思っていたので栃木県を訪れることにした。当然、日光東照宮や華厳の滝など観光地を回り、宿泊は鬼怒川温泉というお決まりのコースなのだが、加えて「足尾銅山」を訪れることにた。「足尾銅山」を訪れようと思ったのは、日本の公害の原点といわれる「足尾鉱毒事件」やその運動に生涯を捧げた田中正造のことを学びたいと思ったからだ。(後で知ったのだが、今年は田中正造没後110年だそうだ)
 今は、「足尾銅山」は観光施設になっていて、トロッコ列車に乗り坑内に入れる。トロッコ列車を降りた後は、坑内を歩き、当時の様子を人形で再現しているのを見て回る。ここにあるパンフレットや表示では、鉱毒事件や田中正造のことはほとんど触れられておらず、「足尾銅山」が銅の生産を通じて、日本の工業拡大や採掘技術の発展に大きく貢献したことが書かれている。実は、鉱山より少し離れたところに移転した「NPO法人田中正造記念館」に行きたかったのだが、週4日しか開館しておらず、私が行った日は休館日で見学することができなかった。ちょっと残念な思いだった。
「足尾銅山」が、日本の発展に貢献したことは間違いない。しかし、そこには「足尾鉱毒事件」にみられるように負の側面が存在することを忘れてはならない。
 多くの人から実際に話を聞いたり、現地に行ってみたり
することは、たくさんの学びを与えてくれる。ただ、一方
的に判断するのではなく、多面的・総合的な視点から出
来事を見極めたいと、改めて強く思う旅であった。

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