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こぶし通信 47号 2019年1月発行
雑 感
-平成の終わりにあたって-
社会福祉法人こぶしの会 理事長 藤井正紀
今年、4月末をもって”平成”が終わり、新しい元号が始まるようです。こぶしの会の運動と歴史を振り返ってみると、前半15年間が作業所時代、後半の15年間が社会福祉法人としての活動になり、そういう意味では、こぶしの会は”平成”という時代とともに歩んで来たと言えると思います。今後の新グループホームの運営と経営という障害者のみなさんの生活に責任を持つためにも、改めて”平成”と”こぶしの会”の歴史を振り返ってみるのも大切なことではないでしょうか。
こぶしの会の前身は、二つの無認可作業所「かすが」と「のぞみの家」で、15~6名の仲間が通っていました。「かすが共同作業所」の設立が”平成元年”で、「のぞみの家」が”平成4年”の設立です。両作業所とも長屋や民家の一部屋で内職仕事を主な内容として運営していました。この狭い二つの作業所で仲間も指導員も仲良く仕事をしていましたが、もっといろんな仕事もしてみたいとか、もっと広いところが欲しい、無認可ではなく法的にもきちんと認められた(法人化した)施設を建設したいなどの願いを実現するために、動き出したのが”平成10年”頃でした。実はその1~2年前から奈良市に対して空いている土地や建物を提供してほしいと何度も要請をしたのですが断られ続けていました。そこで自分たちで土地を持ちそこに施設を建設するしか道がないことを思い知り、資金集めと土地探しを行いました。資金計画は総額2億円で自己資金5千万円とし、土地探しは奈良市の全域の10ヵ所以上にあたりました。最終的には現在の古市町の土地約450坪を購入することを決定し、”平成11年”に仮契約をして運動と経営がスタートしました。
その後施設を建設するために県や国との折衝、建物の設計、法人の準備、絵画展などの資金集め、作業所の移転準備、新施設への入所者募集などを経て”平成13年”に法人設立と工事の着工を行い、”平成14年”に「こッから」を開所しました。「こッから」開所から今日までがこぶしの会の後半15年間の運営が始まるのですが、その道筋は大変でした。特に”平成15年”に、古い学生アパートを格安で(年間25万円)借りることができ、同時に約1千万円の民間基金も受け、グループホーム「ひまわり」を開所できたのはラッキーで大きなことでした。
その後、平成16年に「支援センター」と「ぐうぐうハウス」開所、平成19年に「支援センターふゅーちゃー」、平成22年に「すたぁと」を、平成24年に「ここに」を、平成26年に「相談支援センター」を開所など、毎年のように事業を展開してきました。そして平成28年頃より新しいグループホームの土地を藤原長に確保しましたが、これが市街化調整地区で建設ができないことが判明しました。
奈良市とねばり強い折衝を行い、地元への地域貢献を行いうという条件で建設が認められることになり、平成30年に土地を購入することができました。
今後新しい年から、建設の諸準備やホームの建設へと進むことになりますが、良い施設ができたらと期待しています。