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こぶし通信 42号 2016年2月発行
こぶしの会や障害者にとって、今年は・・・
社会福祉法人こぶしの会 理事長 藤井正紀
2016年はこぶしの会にとっても開所から14年目となり、新たな気持ちで新年を迎えました。
こぶしの会の周りで起こった新年からの出来事を少し紹介します。
<こッから>では、1月18日(月)に成人式が行われ、話すことができない二人の新成人ですが、表情は晴れやかで始終にこやかでした。
お父さん・お母さん・おじいさん・おばあさん・小学校と支援学校の先生と<こッから>の職員や仲間たちの心のこもったお祝いの言葉やプレゼント、歌、写真撮影などなど、みんなで祝福しました。
<ここに>では、昨年末に<すたぁと>の閉鎖が決まり少し寂しい気分になりましたが、その分<ここに>の人数も増え、にぎやかな活動が始まりました。またTさんが理事長に「恋人を紹介したい」と彼氏を連れて合いに来てくれ、若い二人を見て和やかになりました。
<ふゅーちゃー>では、一人暮らしの仲間が、お正月もグループホームで過ごす人やヘルパーを利用する人が増え、スタッフは大変な苦労をしながら対応してくれており、感謝しています。また、正月早々から親御さんの急死の一報が入り、障害者の一番身近な支援者が亡くなり、寂しい仲間が一人増えてしまいました。
<相談支援センター>では、地域や事業所での障害者の切実な相談が寄せられ、地域での障害者の暮らしを豊かにしていくため、もっといろんな事業所でのサービスや支援を増やすためにお互いに連携をすることの必要が明らかになりました。1月の初めに、県の広報紙<県民だより>で障害者特集を行うため、こぶしの会に写真撮影の協力要請がありました。私も様子を見に行くと、「写真に入ってと」と言われ、恥ずかしながら写真を写されるというハプニングがあり、楽しい思いをさせてもらいました。
以上のように、こぶしの会と仲間たちは今年も例年通り日々をコツコツと過ごしていますが、少し目線を変えて、これからの生活や暮らしの在り方に目を向けると少し不安を感じてしまうことも多くあります。
国では、障害者支援の仕組みや制度が作られつつありますが、すべて喜ばしいこととは言えない状態です。
特に、新しい障害者支援が広がっていく一方で、逆に支援が受けられなくなったり額が減らされたりする人が出るなどが生じています。これはお金の問題が一番大きいのです。
これまでの制度や支援では、障害者の要望などを窓口(厚労省や障害福祉課)で聞き、まとめて政策化し、財務省と話し合い、予算化していました。
ところが最近では、財務省が上から枠をはめ、社会福祉予算はこれだけでやれと厚労省に指示をするようになっています。
こうなると我々の窓口であるはず厚労省が、障害者ではなく上の顔色(政府の)を気にするようになるのです。