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こぶし通信 28号 2010年10月発行
“初体験”
奈良市議会で意見を述べる(障がい者福祉について)
社会福祉法人こぶしの会 理事長 藤井正紀
去る10月20日の午後から、奈良市議会へ参考人として呼ばれ、「障がい者福祉」について意見を述べる機会を得ました。これは市が策定する「総合計画を検討する」ために、奈良市議会が特別委員会を作り10人の参考人を招いて意見を聞くもので、その中に私もよばれたためです
ちなみに参考人は、障害者関係以外は、文化財、高齢者、街づくり、財源問題、防災、奈良の歴史、子育て、米づくりと茶業などから参加していました。
参考人は他の人の意見は聞くことができず与えられた時間内で自由に意見を述べるだけでした。市議会からは15名の各議員が参加し委員長が運営されていました。
会場には、市会事務局のほかに、福祉部長、障がい福祉課長等の関係市役所議員が傍聴者として参加しており、さすが緊張をしてしまい汗をびっしょりかいていました。
私は20分間で以下のような発言を行いました。
1. 障害者関係は種別や程度など多岐にわたっており、今後も増える傾向にあり、しかもニーズも広がり、本格的支援や援助はこれからである。
2.市が福祉政策を実行する場合、まず骨太方針を決めそれを全体で取り組むべきである。担当課はその中心となりいろいろなコーディネートを行ってほしい。
3.障害者事業所等が行っている「地域自立支援協議会」は、責任者や必要な予算を組み障害者のニーズをきちんと受け止められる組織にすべきである。
4.基本姿勢としては市だけでなく、障害者や障害施設の意見や力を借りることや住民や各種組織と協力して、共に住みやすい地域にすることが大切である。
また、5人の議員さんからいろんな質問が出され、それに対して、私が補充的に述べた意見の概略は以下のとおりです。
1.障害者の自立問題として
親と一緒に住んでいる人が多く、その願いは、「所得」、「住まい」、「援助者の有無」が中心で、ケアホームや工賃アップや当事者援助を重点的に実施してほしい。
2.街づくりやバリアフリー問題では、まずモデル地域をつくり、障害者施設や関係団体や地域住民で取り組み成果が上がれば広げていくべきだ。バリアフリー関係では駅、バス停、高層住宅のエレベーターをやってほしい。
3.その他では、相談事業の、相談のたらいまわしや相談するだけを改め、解決の見通しがつけられる体制を。工賃アップやアンテナショップなど所得保障の充実に役立つ支援を。
社会福祉関係者のセンター(事業所)への援助や支援を。
奈良市や奈良市議会もこれを生かして全体の政策に生かしてほしいものです。