こぶし通信 23号 2009年4月発行


小山さんが奈良地方裁判所へ

「自立支援法は憲法違反である」と訴えをおこします。

〜多くの人の原告参加とこの訴訟を支援する運動を広げよう〜

社会福祉法人こぶしの会理事長 藤井正紀

 今、国会では障害者自立支援法の制定後3年を迎えるにあたって、その「見直し」が議論されています。
  社会保障審議会障害者部会の報告を受け、厚労省では3月上旬に新法案提出の準備がおこなわれています。
  しかし、応益負担の撤廃や根幹的な見直しなど「抜本的見直し」はおこなわず、これまでの「臨時特別交付金」による特別対策や緊急措置の継続等で対応する予定だといわれています。
  この自立支援法は、もともと福祉にお金をあまり使わないためにつくられた経緯があり、多くの障害者や団体も反対し、いったんは、廃案になったものです。しかし小泉内閣の時の郵政民営化選挙で強引に復活させたものです。
  その後の運動で特別対策などや、細かな手直しをさせてきました。またきょうされんは、その後も国会請願運動を行い、今年も3月18日に行います。
  そして昨年の、10月31日(自立支援法成立の日)に自立支援法反対訴訟団が結成され、障害者やその家族の29人が原告となって全国8地方で司法の場である裁判所へ一斉提訴を行いました。
  奈良でもこの訴訟に参加できないかと検討していたところ、こッからの小山冨士夫さんが第2次訴訟団として原告に加わることになりました。
  小山さんは4月1日に奈良地方裁判所へ提訴する予定です。また他の作業所に通っておられる身体障害者の方1名も原告になる準備を進めています。
  障害者問題を正面から司法の場で議論することは初めてのことです。
・地域でふつうに暮らしたい
・働きたい
・社会に参加したい
というささやかな願いを施設への入所やサービスを受けるのに応益負担を取られるのは、トイレやお風呂利用にもお金を払わなければならないということになります。この制度は憲法や障害者権利条約にも反することです。
  こぶしの会としても、この訴訟を全面的に支援し、今後、仮称「勝利をめざす奈良の会」などを結成する準備を進めています。
  今後の運動として、以下のように考えていますので、ご協力とご支援をお願いします
@もっと多くの障害者やその家族に原告として参加してもらう
A訴訟資金のカンパ活動を進める
B仮称「勝利をめざす奈良の会」の結成や裁判の傍聴などを進める
C多くの障害者や市民との交流を進める

 

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